仕事と介護の両立コラム 「仕事と介護の両立支援プラン」をご契約いただいたお客様インタビュー 株式会社アットオフィス様
前回に引き続き、今回も当社の中小企業向けサービスである「仕事と介護の両立支援プラン」についてご紹介します。
とはいいましても、当社の視点でばかりサービス紹介をしても意味がありません。
そこで少し趣向を変えまして、インタビュー形式で実際にご契約いただいたお客様に、なぜご契約されたのかなどを詳しくお伺いした内容をご紹介します。
初回である今回は株式会社アットオフィス 常務取締役の谷さんです。
株式会社アットオフィス様
東京都と神奈川県を中心に、
オフィス賃貸や事業用不動産の仲介などを行う不動産会社。
創業11期目。
2018年再始動の実質5期目で、従業員の平均年齢は28歳という、
会社としても人としても新進気鋭の企業様です。
★株式会社アットオフィス様 コーポレートサイト
★アットオフィス様 サービスサイト
(上記をクリックすると、アットオフィス様の各サイトにリンクしています)
大手企業でも不十分な介護離職対策
和氣:
このたび御社が「仕事と介護の両立支援プラン」をご契約された経緯を教えてください。
谷常務:
まず大きかったのが和氣さんと出会ったことです。私はそれまで「介護離職」という離職が深刻な社会問題になっていることを初めて知りました。
前職ではプライム市場に上場しているメーカーに勤務していましたが、その会社でも介護離職の話は聞いた記憶がありません。
メディアでも聞いたことがなかったため、お恥ずかしながら和氣さんと出会って初めて「そんな問題があるのだ」と気が付かされました。
それと同時に「企業的にも人材的にも若い会社だから関係ないわけではない」とも思いました。
私自身、介護の経験はありませんが祖父母を介護する両親を見ています。
和氣さんの話を聞いて祖父母のことを思い出し、他人事ではないという意識が芽生えて契約させていただきました。
和氣:
介護はいつ始まるか誰にもわかりませんからね。谷常務のようにご経験のある方ですと、
介護離職という言葉を知らなくてもどういう問題なのかをイメージしていただけるのだと思います。
谷常務:
実は少し前に、弊社の社員から子供の通院等の休暇について相談がありました。
就業規則には「子の看護休暇」があることを知り、年度内で既に取得済みだった子供の病気事由の有給休暇を看護休暇に振り替えることに。
これもまた「知っている、知らない」で事態は大きく変わると思いました。
ちょうどその相談を受けたころに和氣さんの勉強会があったタイミングでもあり、この件も「知らないと知っている」では違うと思いまして一斉に社内広報いたしました。「看護休暇の申請ができます」と。もちろんこれだけでは不十分でしょうから、後日改めて全社に通達する予定です。
反省点ではありますし、相談してきた従業員の求める回答ができるかはわかりませんが、
介護の問題も同じだと思います。そして相談する文化が大事だと、勉強会でおっしゃっていただいた結果だと感謝しております。
和氣:
アットオフィス様のように、就業規則に書いて終わりの企業様も少なくありません。
ですが、お子様の病気等についての休暇の一件で会社の上層部に相談できる土壌ができているんだなと、うれしく思いました。
谷常務:
勉強会で和氣さんがおっしゃっていた「介護と言えば地域包括支援センター」の言葉も、弊社ポータルサイトに掲載しています。
どれだけ素晴らしい勉強会であっても、すべてを覚えておくことはできません。
ですので、介護が始まったら地域包括支援センターに相談すればいいことを忘れないようにするため、掲載させていただいております。
何事もまずは知ることが大事ですので。
和氣:
え、そうなんですか? 「知ることが大事」とおっしゃっていただいたことがうれしいです。本当にありがとうございます。
中小規模事業者向けの仕事と介護の両立支援サポートプランチラシはこちらからダウンロードできます
【チラシ】中小企業仕事と介護の両立プラン202207_
勉強会で見た「実は…」
和氣:
「仕事と介護の両立支援プラン」をご契約いただくにあたって、あと押しになったポイントはありますか?
谷常務:
いくつかありますが、一番の決定打は圧倒的なコストパフォーマンスでした。
企業側の「介護離職を知る機会・相談する機会」に対する費用対効果で考えた時に、圧倒的にコストパフォーマンスが高いと感じたためでした。
どうしてもストック型の料金設定になりがちな内容にも関わらず、定額料金がなく、初期費用と都度払いでやっていただけるのは経営者としてもありがたいお話です。
価格も経営者として簡単に意思決定できる価格で安心しております。
和氣:
弊社はほかのコンサルティング会社と違って従業員数×定額の料金ではありません。
相談があった場合は都度お支払いいただくものの、契約時の勉強会費用だけ頂ければ1年間はサポートさせていただきます。
谷常務:
ほかにも年1回の勉強会を開催していただくことにも魅力を感じました。でもそれで終わりにする気はありません。
年に1回でも繰り返し勉強会を開いていただくことで、新入社員やほかの従業員の中で突然介護の必要が出てきてもどうすればいいか学べる場所ができたと思っております。
また、企業としても採用活動の際に「介護の相談窓口を設けている」ことを福利厚生で紹介できるのも魅力です。
先ほどもお伝えしたとおり弊社は若い会社ですが、介護に関する問題にまで目が行き届いていると思っていただけるのではないかと考えています。
和氣:
そういえば、勉強会の際に御社の従業員の方が全体に向けて「実は介護をしている」と打ち明けられましたよね? 御社としてはご存知だったのでしょうか?
谷常務:
いえ、まったく…。私の予測ですが、あの場にいた従業員のほとんどが「えっ!?」という顔をしておったので、おそらく誰も知らなかったのではないでしょうか。
勉強会という、あの場の雰囲気もあったでしょうが、介護の話題を出してもいい安全な場だと思ってもらえたのだと感じています。
和氣:
どうしても介護の話は「重たい話」と捉えられがちです。誰に相談すればいいかわからない気持ちも分かります。
ですが相談できる土壌ができれば、決して重たい話ではないんです。
谷常務:
ほかにも新しく採用した社員にも親族の介護をしている者もおります。そういう意味では、介護が弊社従業員にとって身近なものに変わったのではないでしょうか。
次回は契約更新後になりますが、繰り返し勉強会を実施していただくことで「知らない」を「知っている」状態にできると確信しております。そして何度も開催していただけば、都度介護の問題を意識できるようになるのではないかと考えています。
「仕事と介護の両立支援プラン」は、私は大満足です。従業員への相談窓口のことや採用のお話もしましたが、このサービスは経営者にとってもお守りになります。和氣さんという相談窓口があるからこそ、経営者も安心して介護の相談を受けられるようになる点で非常に心強い存在です。
中小企業こそ取り組むべき介護離職対策
和氣:
今後アットオフィス様で介護離職対策としてどのようなビジョンをお持ちですか?
谷常務:
和氣さんのサポートを受けながら3つのステップで考えております。
まずはとにかく仕事と介護の両立について「知る」を達成することです。これは和氣さんの勉強会で達成した、あるいは達成できると考えています。
2つ目は相談することに対する敷居をできるだけ下げることです。介護の場合、直接相談することが難しいものだと思っています。ですので弊社はGoogleフォームなどを活用して、カジュアルに相談できるようにしています。
相談窓口も私が社内を担当し、その私の相談先として和氣さんに社外をという構図です。
和氣:
当社では従業員様が直接弊社に連絡相談できるスタイルは導入していません。それは、企業に従業員様の家族介護の有無を把握しておいて欲しい、という意図があります。
もし私が直接相談を受けてしまうと、本来従業員の介護状態を知っておかなければならない企業を飛ばしてしまいます。
まずは企業側が従業員の介護を認知しているかどうかが重要だと常々考えています。
谷常務:
3つ目の段階なのですが、これはまだ思案中です。冷たい言い方ですが、個人に対して企業がどこまで関与できるかは難しい問題です。
私が従業員の介護を助けに行くわけにもいきませんからね。
和氣:
一度離職する前提のお話になってしまいますが、ジョブリターン(復職)制度を設けてはどうですか?
退職の申し出があった際に従業員に戻ってくる場所があると示すだけでも違うと思います。
大手企業で採用されていますが、まだまだ少ないのが現実ですけどもいかがでしょう?
谷常務:
おっしゃるとおりですね。戻れる場所が用意されているのは、介護を理由に仕事から離れても出口が見えて安心できる状態になります。
そういう意味では魅力的だと思います。
中小企業の場合、ジョブリターン制度で定めた年限で会社がなくなってしまう可能性もささやかれていますが、
その時に会社が存続していれば戻ってきていいよとすればいいと思いました。ありがとうございます。
和氣:
とんでもございません。そういって考えていただけるだけでも、本当にありがたいお話です。
谷常務:
私は中小企業こそ介護離職問題に取り組むべきだと感じています。
これは弊社のビジョンと重なる部分もあるのですが、弊社は成長している中小企業を応援すると決めています。
中小企業には伸びしろがあり、それが日本を育てる原動力になると確信をもっておりまして。その原動力である中小企業が従業員を守る仕事と介護の両立に取り組まないと意味がないと思っております。
和氣さんのサービスは、中小企業の言い訳もつぶせるものです。「お金がないから」「よく知らないから」…だからやらないではないんです。
圧倒的なコストパフォーマンスと従業員や経営者に与える安心感があります。
和氣さんの勉強会を通じて介護は他人事ではないと感じることができました。
私は定量的にものを考えるのが好きなのですが、勉強会でおっしゃっていた「介護離職者の推移と働く介護者の推移」を自分なりに計算しました。
おそらく100人に5人は介護に携わる人がいて、そのうちの100人に3人は介護離職をしてしまうのだと推測できました。
弊社においても、介護に携わる人に関しては、この確率におおよそ収まっていると言えます。
この数字を見て、さらに「他人事ではないな」と強烈に思ったのを覚えています。介護は誰にでもやってくる問題。
だからこそ、これからの日本を支える中小企業にこそ取り組んでほしいです。
私は自信を持って、和氣さんの「仕事と介護の両立支援プラン」を導入して日本をよくできると信じております。
和氣:
そういっていただけて本当にうれしいです。本日はお忙しいところお時間をいただきありがとうございました。
仕事と介護の両立支援プランは、企業全体を守るお守りです
アットオフィスの谷常務にお話をしていただきましたが、
当社の「仕事と介護の両立支援プラン」の意図や趣旨を存分にご理解いただけていたことにうれしく感じています。
「仕事と介護の両立支援プラン」は、企業と従業員、そして経営者を守るお守りです。
従業員には相談できる窓口や風土ができますし、経営者はさらにわからないことを相談できる先があります。
結果、企業の介護離職問題に歯止めをかけられるのではないでしょうか。
もちろん、インタビュー中にもありましたが、企業が個人に介入できるのはごくわずかです。
しかし、従業員や経営者にとって身近に相談できるプロがいること自体が安心材料になります。
介護離職問題を詳しくご存知なくても、一度話を聞いてみたいだけでも構いません。
仕事と介護の両立を社会全体として取り組むには「これってなんだろう?」と思っていただくことが重要です。
気になる方はぜひ一度、お問い合わせください。
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