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仕事と介護の両立コラム 介護未経験者の方も今から介護の情報収集をはじめましょう

2020.07.05

今は介護未経験者の方でも、いつか仕事と介護の両立を自分ごととして考える日が来るかも知れません。介護がはじまる前から仕事と介護の両立にむけて介護の情報収集をしておく有効性を解説いたします。

超高齢社会と介護保険制度

超高齢社会とは、人口に占める高齢者(65歳以上)の割合が21%を超えている状態をいいます。
日本では、すでに2007年に超高齢社会を迎えました。今から13年前です。
高齢者が増えるということは、すなわち加齢に伴い罹患する可能性が高くなる病気を患う方も増えるということです。
医療や介護を必要とする方が増えるということに繋がります。
もちろん、誰しも健康で穏やかな生活を望まれるでしょう。
なるべく医療や介護を必要とせずに健康で元気に過ごせる時間いわゆる「健康寿命」を伸ばすために、日頃から健康に気をつかったり、介護予防に取り組む方も増えています。
しかしながら、加齢に伴い罹患する可能性が高くなる病気もあれば、若い年齢の頃よりは身体的に幾分衰えがちになるのは致し方ないことでもあります。
もし、何らかの原因で介護が必要になっても、要介護者の尊厳を保持し、自立した日常生活を営むことができるように、保健、医療及び福祉サービスを総合的・一体的に提供する仕組みが「介護保険制度」です。
満40歳以上の方が保険料を出し合い、介護が必要になった時に、必要な介護を受けるための社会保障制度の一つです。

仕事と介護の両立に重要な介護保険制度

介護保険料は多くの場合年金からの天引き、または医療保険と併せて徴収されます。
天引きや徴収をされていると、「介護保険料を納めている」という意識が少々持ちづらいかも知れません。
しかし、介護保険制度は社会保障制度の一つです。
保険料を納めている加入者(被保険者)として、きちんと認識しておきましょう。
なぜなら、自身が要介護者になったら、もしくはあなたの家族が要介護者になり、あなたが仕事と介護の両立を考える働く介護者になったら、この介護保険制度を活用していくのもあなた自身だからです。
昨今の我が国の介護は、介護保険制度の活用なしには考えられないぐらい、介護に携わるうえで介護保険制度は重要になっています。
特に仕事と介護の両立を考える場合、介護保険制度の活用は必須と言っても過言ではありません。
社会人として、また自社の従業員の仕事と介護の両立を支援する企業として、改めて「介護保険制度」を自分たちの身近な制度と認識しておきましょう。

仕事と介護の両立の大きなポイント

日本はすでに超高齢社会になっています。
加齢に伴い何らかの病気に罹患する可能性は、多くの方にとってあり得ることです。
病気に罹患したあと、要介護状態になる可能性にも繋がっています。
つまり、「介護」は他人ごとではなく、誰にとっても身の上に起こるかも知れないと言うことです。
あなた自身が、今ではなくてもいつか、「介護」や「介護保険制度」を自分ごととして考える日が来るかも知れません。
仕事をしている方は、仕事と介護の両立を考える働く介護者になるかも知れないのです。
もし、これから介護が突然はじまったときに、要介護者を抱えた働く介護者であるあなたの予後が、大きく違ってくるポイントがあります。
それは、どれだけ「介護」のことを事前に知っているかということです。
「介護」にまつわる情報を知っているか。
「最新の介護保険制度」を知っているか。
「介護」を自分ごととしてイメージできているか。
これらのことを、介護がはじまる前に考えきれているかということで、介護がはじまってからの予後が大きく違ってきます。
実際に、家族介護者の会でも、「介護にまつわる情報を、もっと早く知っておけばよかった。」という意見はよく聞かれます。
仕事と介護の両立に取り組む働く介護者からは、「事前にもっと情報収集できていれば、貴重な時間を有効に活用できたのに。」といった意見もありました。
これから介護がはじまるかも知れない介護未経験者の方へ向けて、自身の経験をもとに発信されている介護経験者からのアドバイスでもあります。

スムーズに仕事と介護の両立をスタートするために

先でも述べましたが、今、我が国で、ご自身や大切なご家族に介護がはじまった時に活用するのは、多くの場合介護保険制度です。
そして、実際に介護がはじまってから介護保険制度の活用を考えていては遅いです。
なぜなら、介護は「初動」が重要だからです。
要介護者も、病気も、介護を行う環境が整うのを待ってはくれません。
介護がはじまってから初めて介護の情報収集をしていては、介護を行う環境を整えるまでにとても時間がかかってしまいます。
また、介護や仕事と介護の両立が具体的にはじまっていくのは、介護の環境整備が終わってからです。
特に、仕事と介護の両立を考える働く介護者の方は、介護の環境整備に多くの時間をかけない方が良いでしょう。
仕事と介護の両立に取り組もうとされているあなたのエネルギーも、実質的に介護に取り組む前に、介護の初動の段階でだいぶ消耗されてしまいます。
そして、介護と伴にある生活は、要介護者のみならず、家族介護者にとっても、多くの方との関わりの中で続いてゆきます。この状態はよくも悪くもいろいろなエネルギーを消耗してゆきます。先の生活を見込んで、仕事と介護の両立に取り組む働く介護者のあなたのエネルギーも大切にしましょう。

介護未経験者の方こそ、介護がはじまる前から介護にまつわる情報収集をぜひ行ってください。
世間の仕事と介護の両立に取り組む働く介護者たちは、どのように介護と向き合っているのかなどぜひ知ってください。
きっと、「介護」がはじまるその時に大きな手助けになるはずです。

毛利紗代(もうりさよ)写真

毛利紗代(もうりさよ)

1976年生まれ
50代で若年性認知症を発症した父親を介護するシングルケアラー
気づけば介護者歴十数年。その間に自身も介護離職を経験する。その後、再就職・転職をしつつ、現在、仕事と介護の両立を実行中。
自分と同じシングルケアラーとの出会いに救われた経験をもとに、介護者支援活動にも取り組む。

参照

ケアラーズ・コンシェル
「ケアラーズ・コンシェルの使い方」
介護未経験者に使って欲しい機能を5分で解説します!
(サイトTOP画面、動画)
https://carers-concier.net/

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