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仕事と介護の両立コラム 従業員のご家族が認知症になったら

2016.06.27

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認知症の人の介護をする家族の不安や悩みをご紹介し、認知症の人や家族介護者の現状をお伝えします。また、認知症介護によるストレスが解消されるためのサービスをご提案します。

認知症の人を支えること

「認知症」と聞いて、どのような印象を持たれるでしょうか?認知症とは、正常に発達した脳の機能が低下し、日常生活・社会生活を営めない状態になる脳の病気ですが、実際に細かく分類するとその種類、症状、また程度も人によって様々です。
そして、現在、認知症の人の数は増加傾向にあり、団塊の世代が75歳以上になる2025年には700万人を超える予想があります。これは、今後65歳以上の高齢者の約5人に一人が認知症となることが見込まれるという計算です。
この数字から推測すると決して珍しい病気でもなく、誰もが患う可能性があったり、もしくは家族の中に認知症の人がいる家庭も少なくないことが考えられます。
また、認知症の種類や個人差にもよりますが、認知症は「なったら終わり」ではなく、「なってからが長く続き、どう関わっていくか」が課題となる進行性の病気であり、このことを考えると「認知症の人を支える」ということは、往々にして主介護者となるであろう「認知症の人の家族も一緒に支える」ということが需要な課題になってきます。

介護者が抱える現状

介護者の会に寄せられる認知症の人を介護する働く家族介護者の悩みや不安で多いものに、
「何かあった時に、誰がどうやって面倒をみるのか」
「介護にかかるお金(費用)のこと」
「認知症介護に対する理解が得られにくい」
「要介護者がこの先どうなっていくのか不安」などがあります。
また、介護者自身の不安については、
「このまま働き続けられるか」
「離職したら生活費はどうするか」
「実家が自分の住むところと離れており、遠距離介護をどう乗り切るか」
「突発的な仕事の早退による職場の人への配慮」
「将来が漠然としていて、自分の人生の具体的なプランが描けない」などがあります。
介護に対する不安、介護者自身に対する不安、どちらにしても将来や経済的な不安、そしていつ何が起こるかわからない介護状態の不安定さや、社会に出て働いている以上、突発的に何かあってもすぐには対応できるかわからない不安があることが見受けられます。

専門医との連携

いくつかの種類や個々人によって違う症状がありますが、認知症の種類や症状に適した対応に早い段階から取り組むためにも、「物忘れ外来」や「認知症の専門医」の受診を行い、まずは適切な診断を受け、一番適した対応を介護者も周囲も理解し習得すること。そして、その後もかかりつけ医と認知症の専門医の二本立てで医療を受けることは重要です。このとき、認知症専門の医療機関が入院設備も備えた機関であると、認知症状が安定せずどうしても家族では対応が困難な状況のときに、入院の相談がしやすくなります。認知症状があるが故に、一般病院や利用したことのないもしくはあまり馴染みのない施設での急な対応が難しい場合、認知症の本人もさらに症状が不安定になることが予想される場合に有効な手段となるかも知れません。きちんと診断や対応のできる専門の医療機関とつながっておかれること、認知症に対しより専門性の高い支援者と多く繋がっておかれることは、今後の働きながらの介護のためにも重要な点であり、専門家しか知らない情報なども気軽に収集しやすくなることでしょう。

介護の助けとなるもの

認知症の人への介護は、その病状の特性からも非常に慎重に対応することが求められます。認知症の人の生活リズムや行動のペースを乱すことは、その人の精神・行動の障害に影響しかねません。
また、周囲の人、特に主介護者となる家族の精神状態も非常に影響力が強いと言われています。介護している家族の心の状態は、介護を受けている認知症の人の心にも強く反映するということです。
しかしながら、「認知症状に対するいらだち」も、認知症の人を介護している人にとって常に葛藤となる悩みでもあります。認知症の人を介護する働く介護者に対する支援には、この部分も含めた支援が必要です。
認知症の専門性の高い支援者とつながりを持つこと以外でも様々な手段を利用し、認知症の人を介護することによるいらだちまたは心配の解消が図れます。各自治体や民間企業などで行われている配食サービスには、単に食事の提供だけでなく、配達時の見守りサービスを兼ねた内容で業務に取り組まれているところが多いです。郵便局や新聞社などの配送業務がある事業でも、高齢者見守りサービスを行っている企業や団体があります。
介護保険サービスの中でも、ヘルパーの24時間巡回型サービスの利用や、ヘルパー・通所サービス・ショートステイの利用を組み合わせて利用できるサービスがプランニングできます。そのプランニングや調整を担当するケアマネジャーに、家族としての要望や家族の抱える不安や生活の現状をきちんと伝え、プランニングに反映させてもらえるように積極的に働きかけることも有効です。
介護ストレスをため込まないためにも、そして安心して働きながらの介護が続けられるためにも、家族介護者も自身ができることできないことをきちんと判断し伝えることも、先の長い介護生活において重要なことです。企業内においても、働く介護者に対しサービスの活用や仕事と介護の両立を検討する際に、上記のようなアドバイスがなされ、従業員が安心して仕事と介護の両立が図れるための働きかけをお願いします。

参照

(長崎シングル介護を考える会)
介護者の声
お知らせ・情報
http://singlekaigo.jimdo.com/
(厚生労働省)
公表されている介護サービスについて
www.kaigokensaku.jp/publish/

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