TOP > 仕事と介護の両立コラム > 仕事と介護の両立支援の事例紹介

仕事と介護の両立コラム 仕事と介護の両立支援の事例紹介

2016.02.15

pls8037668u25680
日本の企業における企業独自の仕事と介護の両立支援への取り組みをご紹介し、働く介護者に対する職場での制度整備以外での両立支援の重要性を解説いたします。

働く介護者のための職場の環境整備

介護は往々にして各家庭の中で起こることとして問題が表面化しにくく、さらに問題となる状況も個人差があり多種多様です。また、介護は先の見通しが立ちにくいといった現状もあります。職場では、今後増えるかも知れないことが想定される介護離職が危惧され、介護休業・休暇取得等の見直しなど、介護離職を防ぐための法整備も急がれています。今後、介護者となるであろう年齢層の未婚率の増加やきょうだい数の減少、そして、老若男女関係なく介護者となりうる現在の社会風潮も影響されると言われています。社会の中で働く人たちにとって、自身が働く職場の制度整備が進められ、法的に守られる環境で働けることは重要です。しかしながら、仕事と介護の両立を考えたとき、この制度整備だけで働く介護者にとっての職場環境が整備され、仕事と介護の両立が何も負担に感じられず、本当にスムーズに両立を実践していけるのでしょうか。介護休業・休暇取得等の法整備が行われ、労働者としての権利が守られるのは当然でもあります。働く介護者が増えることが想定され、介護離職問題への対策が避けられないこれからは、その法制度以外の部分で、職場独自の支援体制の整備や取り組みが求められるのではないでしょうか。

仕事と介護の両立支援への取り組み

ではここで、実際に企業の中において、企業独自の仕事と介護の両立支援への取り組みが行われている事例をご紹介します。日本経済新聞に、次のような内容の記事が掲載されました。
(介護に関する勉強会を開催)
日本政策金融公庫では、自社の中で、社員が介護保険の仕組みなどを学ぶセミナーや介護体験教室の開催などの取り組みを続けています。(社内での)職員への調査で、退職につながりうる理由のトップ3に「介護」があげられ、この社内で介護について学び考える体験を通して、仕事と介護の両立を考えて欲しいとのねらいがあります。
(両立支援のための自社のハンドブックを作成)
第一生命保険では、自社独自の「両立支援ハンドブック」を作成し、全社員に配布しています。法律で定められた介護休業・休暇取得のための情報はもちろん、自社で定めた休業やサポート休暇などの情報も掲載されています。また、働きながら介護をしてきた経験のある社員が、自身の体験を踏まえて相談に乗るような体制づくりにも取り組まれています。

上司や職場に対し、まず自身の介護状況を伝えるかどうかで悩む働く介護者も未だ少なくない日本の社会において、上記のような取り組みが職場内にあると、社員が介護の状況を抱えることは誰しもあり得ることであると、上司や職場が事前に理解していると社員に対し自然に示され、働く介護者の上司や職場に介護状況を伝えるかどうかという根本的な悩みも解消されるのではないでしょうか。

働く介護者にとっての精神的な支えに

明治安田生活福祉研究所の調査によると、働きながらの介護が始まり、その後も働き方の変更をして勤務し続けてきた人は、同じ勤務先で仕事を継続するために、仕事を辞めて介護に専念した人に比べさまざまな制度を利用していることがわかっています。また、そのように介護をしながら同じ勤務先で働き続けてきた人の3割程度が、「上司や同僚など職場の介護に対する理解・支援を得られた」と感じています。介護を理由に仕事を辞め介護に専念した人の「上司や同僚など職場の介護に対する理解・支援を得られた」という回答は1割にも満たない結果があります。仕事と介護を両立してきた人の職場は、働き方の変更や介護のための休業・休暇の取得等がスムーズに行われ、さらには自身が抱える介護状況への理解・支援も得られていることが伺えます。この「上司や同僚など職場の介護に対する理解・支援」は、社会の中で一社会人として働き続ける介護者にとって大きな精神的支えになり、上記でご紹介した両立支援の事例のように、職場の仕事と介護の両立支援への取り組みや活動は、今後も働く介護者にとって仕事と介護を両立していくための大きなポイントとなる部分であることが考えられます。

制度整備だけが重要ではない

介護休業や休暇取得等の制度整備も、引き続き今後の課題であることは否めません。法制度上も現在の日本において、働く介護者を取り巻く労働環境はまだまだ見直されるべき、改善されるべき点があるでしょう。しかしながら、働く介護者が今後ますます増え続けることが予想される日本の社会において、職場独自の仕事と介護の両立支援への取り組みも、制度整備に限らず検討されていくこと、取り組まれていくことが必要ではないでしょうか。そして、制度整備以外での仕事と介護の両立支援への取り組みは、その職場(企業)の特色を生かした取り組みにもなり得て、社会に対し職場のワークライフバランスへの考え方としても、職場(企業)の特徴として注目される部分になるのではないでしょうか。

参照情報

日本経済新聞
「仕事と介護の両立がしやすい社会に」
「介護しながら働く女性 両立支援へ、企業も動く」
http://www.nikkei.com/

明治安田生活福祉研究所
「仕事と介護の両立と介護離職に関する調査結果」
http://www3.keizaireport.com/report.pho/RID/251323/

サービス一覧

お気軽にお問い合わせください

03-6869-4240

メールで問い合わせる

ページの先頭へ