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仕事と介護の両立コラム 東京ソーシャルワーク 月例ミーティグ「認知症高齢者の徘徊中の鉄道事故と家族の監督責任」に参加して。

2015.12.22

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「ノーマライゼンション」という考え方をご存じでしょうか。
身体の障害の有無にかかわらず、全ての人々が平等に社会の構成員として自立した生活や社会活動を営むことを可能にすることをいいます。つまり十分な判断能力を持たない者が施設や病院ではなく、できるだけ地域社会の中で生活できるように支援していくべきであるということで、これはおおかたの社会的合意が得られていると考えられます。
しかし、同時に判断能力が低下した者が地域の中で暮らしていくということは、本人およびその方と接点をもつ人々には一定の自己リスクを引き受けるということも意味しています。

さて、テーマの「鉄道事故」ですが、認知症の男性が同居する妻が目を離したすきに一人で外出し、鉄道の線路構内に立ち入って電車にはねられ死亡するという事件が過去にあった。この事故によって列車遅延等の損害を被った鉄道会社が男性を介護していた妻(および別居する子)を相手取って、「監督者責任」を根拠に損害賠償請求の訴訟を提起した。

この事件を例に、本ミーティングでは「責任無能力者制度と監督者の責任」についての解説や、本件判決をめぐる議論の状況、衡平責任という考え方を本件に当てはめた場合の論理などについて解説をいただきました。

極論を言えば、被告側(本人および家族)に資力がなければ原告は自身で加入している保険で賄ったでしょう。しかし、本件に関しては資力があるがゆえに、損害賠償請求をしたと感じました。そして、そのゴールありきで、そのプロセス(議論)で誰からどのような理由で、どのようにして賠償をしてもらうのか、という状況だと思いました。

介護者としてやはり考えられるリスクは対策しておきたいです。とは言っても、認知症の親を家に縛り付けておくなどの行為は絶対にやってはいけません。ご自宅をIT化する、介護保険サービスを活用する、ご近所の方に状況を説明しておくことも必要なのかもしれません。他人に損害を与えてしまうことについては、申し訳ない気持ちでいっぱいいなってしまいます。自動車保険や火災保険には特約で偶然の事故で相手に損害を与えた場合に支払う賠償金をカバーする保険もあります。自動車保険や火災保険には加入している人は多いと思いますので自分の入っている保険の特約を調べて可能なら特約を付けることも一つのリスクヘッジかもしれません。

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