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仕事と介護の両立コラム 従業員が介護を理由に離職する理由とは?

2015.12.19

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【離職理由1】仕事と介護の両立が難しい

厚生労働省の「仕事と介護の両立に関する労働者アンケート調査」では、実に60%以上の離職者の理由となっています。両立は難しく、どちらかを選択し、他方を諦めなければならないと考えた結果です。

家族により1日あたり介護が可能な時間は、大きく変動しますが、明治安田生活福祉研究所の「仕事と介護の両立と介護離職に関する調査」によれば、1日の介護が可能な時間は「平日2時間・休日5時間程度が仕事を続けられる限界か」という説があります。

では、介護離職者はこの限界を超えたためだけで、退職して介護を選択したのでしょうか。おそらくそうではないはずです。介護は時間単位で行っているのではなく、内容や質、そして介護者の責任感と親への恩返しという気持ちがあるのです。

仕事と介護のどちらも大事。だから心身とも、介護者は精一杯がんばるのです。これまでもずっとやってきたように、全て自分で何でもできる、あるいはやらなければならないと考え、心身ともに「限界」を早めています。

【離職理由2】自分の心身の健康状態が悪化

厚生労働省の調査によれば、次に多い離職理由は健康問題です。特徴的なのは、男女間でばらつきがあることです。女性が32.8%に比べて、男性は25.3%と7ポイントも差が開いています。

明治安田生活福祉研究所の調査結果によれば、継続就労している男性が自分自身で行っている割合が15.0%に対して、女性の場合は38.4%となっているのです。この差は歴然しています。そもそも仕事と介護を両立している場合の介護の担い手の割合が、女性が男性の2倍上回っている事実から読み取ることができます。

【離職理由3】介護に専念したかった

ふたたび厚生労働省の調査から、介護離職の理由として挙げている女性の割合が、男性の場合を上回っています。女性の場合は22.8%で、一方男性の場合は20.2%と2ポイント以上多い状況です。

仕事と介護の両立をしてきた割合が、女性の方が圧倒的に多く、また介護に専念する欲求が男性に比べて高いと想定されます。

まとめ

以上のとおり、厚生労働省の調査結果のうちベスト3をもとに、検証を試みました。いかがでしたでしょうか。それぞれの理由を除去すれば、すぐにでも仕事と介護の両立問題介護離職問題はきれいに解決できるかというと、そう単純にはいきません。それでも問題解決の重要なヒントなりえます。

介護離職者は後をたちません。介護離職問題を俯瞰した検証と同時に、これらの問題をひとつひとつ丁寧に検証して対策を講じ現場に反映していく「トライアンドエラー」の時期なのではないかと考えています。

参照情報

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「仕事と介護の両立に関する労働者アンケート調査」(平成24年度厚生労働省委託調査)結果概要(厚生労働省)
仕事と介護の両立と介護離職に関する調査結果(明治安田生活福祉研究所)
仕事と介護の両立支援の新たな課題 仕事と介護の両立支援を考える(独立行政法人労働政策研究・研修機構)
「仕事」と「介護」の両立ポータルサイト(内閣府)
仕事と介護の板挟みに合う中高年、介護離職が急増(icare)

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