介護をしている人の年代

2018.07.24


調査結果を基に、仕事と介護の両立支援において年代別に変化があることを解説いたします。

働く介護者にも変化がある

平成30年7月に、総務省統計局より平成29年就業構造基本調査結果が公表されました。
この就業構造基本調査は、国が実施する調査のうち、統計法により特に重要なものとされる「基幹統計調査」として実施される調査で、その調査結果は今後国が基本的な方針決定を行う際の基礎資料として活用されるほか、地方公共団体においても、雇用対策などの各種施策に利用される大切なデータとなります。
その調査結果の中で、介護者、特に働きながら家族等の介護を担う「働く介護者」に関する調査結果も公表されました。
近年、労働者に関する国の動きとして、働き方改革など国をあげて労働者人口の確保やそのための労働者に関する環境整備が注目されていますが、中でも仕事と介護の両立については、超高齢化社会を目前に控えた我が国において、やはり注目されていることが伺えます。

増え続ける働く介護者

では、平成24年度と平成29年度の働きながら介護を担う「働く介護者」について調査結果を分析してみます。まず平成24年度の働きながら介護をしている人の数は約291万人、働いている人(有業者)の4.5%です。
しかし、平成29年度になると、働きながら介護をしている人の数は約346万人。働いている人(有業者)の5.2%という結果でした。
高齢者の要介護状態は、概ねその年齢のために何らかの病気や障害を患うことをきっかけに始まることが多いと言われています。また、第一次ベビーブームのいわゆる団塊の世代の方々が、全員75歳以上となる超高齢化社会は2025年です。
これもまた、人口の推移などから予想される今後の確かな変動です。
このように、今まだしばらくは増え続けるであろう高齢者人口。その高齢者の介護を担う家族は、必然的に家族介護者となる。そう考えると、平成24年度から平成29年度に、このように働きながら介護を担う「働く介護者」が増えているのも当然の変化かも知れません。

働く介護者の年代

さらに、ここで働く介護者に関する結果を年代別に見てみます。平成24年度と平成29年度、どちらにおいても働く介護者となる人の数が多いのは40代~50代です。
特にその中でも、55歳~59歳の割合がどちらも一番多く、平成24年度は10.1%、平成29年度では12,0%となっており、要介護状態の親を持つ子の年代がここに多く当てはまることが考えられます。
そして、ここで注目すべきところは、その働く介護者となる人の割合が、年々増えてきているという点です。
特に50歳~64歳の年齢を見るとどの年齢層においても増えてきていますし、また40歳~49歳までの数を合わせるとさらに増え、40歳~59歳の数でみると、平成24年度では働きながら介護をしている働く介護者は約167万人で全体のおよそ6.15%なのに対し、平成29年度では、約203万人で全体のおよそ6.95%でした。このように、40歳~59歳の労働者層の方が、なんらかの理由で働く介護者となり、今すでに仕事と介護の両立をはかっている現状があります。

これからの仕事と介護の両立支援

先で述べたように、40歳から59歳の労働者層において、働く介護者となる方が多くおり、仕事と介護の両立を家族介護に直面した当事者として真剣に検討される年代かと思われます。
また、増え続ける高齢者層、さらに何らかの介護を必要とする要介護高齢者の増加と共に、おそらく働く介護者の数も増え続けることが予想されます。この40歳~59歳といえば、従業員を雇用する企業側にとって、自社の中でもベテランの生産性の高い労働者層に当てはまるのではないでしょうか。
もちろん、その限りではなく、もっと若い年齢層の従業員もなんらかの介護状態を抱えていたり、近々、自身にもふりかかる課題であると認識している従業員もいるかも知れません。
実際に、データを見てみると、40歳未満の方の働く介護者は平成24年においては約320万人、1.3%、であるのに対し、平成29年度では約377万人、1.6%と少しずつですが増えてきている現状があります。
自社の大切な労働者を不本意に失わないためにも、仕事と介護の両立支援を今一度再確認されておかれることをお勧めします。また、その家族介護者は必ずしも40代、50代の方々だけの課題ではなく、もっと若い世代でもそのような状況が起こり得るのだと柔軟に検討して頂けたら幸いです。

参照

http://www.stat.go.jp/data/shugyou/2017/index.html
総務省統計局 
平成29年度就業構造基本調査

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