TOP > 仕事と介護の両立コラム > 介護保険サービスと医療費控除

仕事と介護の両立コラム 介護保険サービスと医療費控除

2017.12.27


介護保険サービスにおける医療費控除の対象となるサービスをご紹介し、働く介護者に控除が活用できることについて情報発信する必要性を解説いたします。

介護サービスを購入する時代へ

2000年に介護保険制度がスタートし、介護サービスに対する考え方がそれまでの行政から利用者へ支給される「措置」から、利用者一人ひとりが事業所へ個人でサービス利用の依頼をする「契約」へ移行されました。
介護サービス(事業所)を利用者が選び、契約し、利用する。そして、利用料を事業所へ支払うシステムへ変化したわけです。
保険料を納めることで一部の利用料の負担でサービスが利用できるようになったこと、サービスを可能な限り利用者が選択できることなど内容はいろいろと変化しましたが、中でも一番大きな変化は、『利用者が対価を支払って、自ら介護サービスを購入する』というシステムへの変化ではないでしょうか。つまり、現在の介護は、介護サービスを受けるために「お金(個人が支払う利用料)」が必要だということです。

介護費用の負担軽減を

上記のように、現代の我が国の介護にはお金がかかります。
在宅介護であっても、施設介護(施設入所)であっても、どのような形態の介護を選択しても、そこに利用する側の経済的負担が発生することは同じです。また高齢者の介護を考えた場合、介護保険制度の活用はもはや必須と言っても過言ではないでしょう。
特に仕事をしながら親など家族の介護を担う働く介護者にとって、介護保険サービスの活用なしに、介護生活は困難であると思われます。
ゆえに、前述したような介護にかかる経済的負担も否めません。
そこで、少しでも何かしらの経済的負担を軽くするための諸制度の活用は重要となってきます。
たとえば、確定申告などで医療費の控除が受けられることはご存知の方も多いかも知れませんが、その医療費控除が介護保険サービスの中にも適用されるサービス種類があることはあまり知られていないのが現状です。

介護保険サービスも医療費控除の対象に

では、介護保険サービスの中で医療費控除が適用される種類とはどのようなサービスでしょうか。
数ある介護保険サービスの中で医療費控除が適用される判断の基準としては、サービス内容が医療系であるかどうかということ。
医師や看護師が関わるサービスか、もしくは医師の指示に基づいてサービスが提供されているかという内容になります。
たとえば、同じ訪問系サービスにおいても、家事などの提供が支援の中心となる生活援助の訪問介護(ヘルパー)は対象ではありませんが、医療的な支援が提供される訪問看護(看護師等による医療行為目的の訪問)は対象となります。
また、通所系サービスでは、通所介護(デイサービス)ではなく通所リハビリテーション(デイケア)が対象となります。
どちらも事業所へ通い支援を受けるサービスで、食事、入浴、排泄の介護、また機能訓練も受けることができますが、両者の違いは通所リハビリテーションが医師の指示に基づいて機能訓練が提供されることが原則であり、この点が通所介護との違いになります。

企業内でも情報提供を

しかしながら、そもそも介護保険サービスはその種類が多く、一般の方がサービス名を確認しただけで介護系サービスなのか、または医療系サービスなのか区別することはおそらく容易ではありません。
また、上記のように医療費控除の対象となる介護保険サービスには、一見介護系サービスであっても、要介護者に提供されるサービスの種類の組み合わせによって、介護系サービスであっても医療費控除の対象となるものもあります。
制度自体がかなり複雑でわかりにくいため、担当のケアマネジャーに確認したり、ご自身で国税庁のホームページ等でお確かめになることをお勧めします。
その際は、利用したサービスの明記されたケアプランや事業所から発行される領収証等をご用意されることが宜しいでしょう。前述したように、現在の介護には「お金」が必要です。措置から契約へと国の介護システムが移行されたと同時に、介護を担う上でそれは避けては通れない現実的な課題でもあります。従業員の仕事と介護の両立を考える企業の人事部等におかれましても、年末調整の際に上記のような情報提供があれば、働く介護者にとっても有力な情報となるかと思われます。「介護保険サービスも含めた医療費控除を確認して、確定申告をしましょう。」企業内でも自社の従業員にむけて、ぜひ情報発信をお願いします。
なお、成人用オムツも医療費控除の対象となりますが、確定申告をする際には医師による「おむつ使用証明書」が必要です。この証明書の発行に際し概ねの医療機関が有料としています。費用対効果を考えたうえで申請するかどうか検討してください。

参照

国税庁 医療費控除の対象となる介護保険制度下での居宅サービスの対価
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1127.htm
国税庁 医療費控除の対象となる介護保険制度下での施設サービスの対価
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1125.htm
明治安田生命グループ 介護総合情報サイト MY介護の広場
介護と医療の確定申告
http://www.my-kaigo.com/pub/individual/money/law/shinkoku/

サービス一覧

お気軽にお問い合わせください

03-6869-4240

メールで問い合わせる

ページの先頭へ