Tel:03-6277-5456

仕事と介護の両立コラム

企業における介護離職防止対策

2017.03.06

企業内における介護離職防止、仕事と介護の両立支援に対する新たな支援体制整備の必要性を解説いたします。

企業における介護問題の背景と社会的責任

企業におけるワークライフバランスの考え方や取り組みが問われる昨今において、従業員の育児問題や女性従業員の働き方はもちろん、従業員の家族に対する介護問題についても、男女問わず課題であることはすでにメディア等でもしばしば取り上げられているところです。
少子高齢化に伴う社会全体の介護の担い手不足や、75歳以上の高齢者人口が最も多くなる2025年に、おそらくその介護を担う子の世代が50代前半の、多くの企業内において最も生産性の高い労働者層であることなどが予想されます。
介護は個人の抱える課題であり、また一方で社会全体の大きな課題となりました。
それら個人や社会全体の課題への対策として、2000年(平成12年)に介護保険法が施行されました。その後度重なる法改正があり、今もなお新たな見直しが試みられていますが、介護保険制度はそれだけ現代の日本社会において介護問題を考えるとき、また介護を担うにあたり、切り離せないものであることが言えます。
「介護」を考えるとき無視できないものが「介護保険制度」であるならば、ワークライフバランスの一環として従業員の介護問題を考える企業においても、この介護保険制度についてきちんとした知識を企業として備え、介護保険制度の知識を得ておくことの必要性を、従業員にも周知しておくことは重要です。

介護保険を一般常識に

多くの場合、介護は突然はじまります。そして、突然介護者となります。介護者は、パニックに陥ることも少なくありません。
また、働く介護者は、この段階ですでに介護離職を選択しかねない場合もあります。
それは、多くの介護者が、初動時に、介護の「何がわからないのか、わからない。」状態になりやすい特徴があることにこの要因が考えられます。
そうであれば、この介護の「何がわからないのか、わからない。」状態に対し、考え対策を行う必要があります
。前述のとおり、現代の日本社会において介護問題を考えるとき、介護保険制度の知識を得て、制度を使いこなすことはとても重要です。
介護が個人の抱える課題であり、また一方で社会全体の大きな課題であるとすれば、この介護が突然はじまる初動時に適切な対応に移れるようにしておくためにも、介護保険制度の知識を持ち合わせておくことを、社会の中で常識化しておく必要があります。
ワークライフバランスにおいて従業員の介護問題を考える企業としても、この介護保険制度の知識の常識化に配慮し、取り組むことが今後の課題の一つとも言えるでしょう。

介護離職防止のために組織として

介護問題は、今や一個人の抱える課題ばかりではありません。様々な各家庭の在り方や社会的背景の変化から、実際に一個人だけでの解決は困難を極めますし難しいでしょう。
まして、介護離職問題においては、企業全体として真摯に取り組む姿勢が必要です。
そこで、企業側としてできることは何か。まず、第一に、企業として従業員の抱える介護問題に対し、一緒に考え取り組んでいこうという意思があることを従業員に示すことが大切です。
家庭の中で介護問題を抱えていること、働く介護者になったことを、従業員に打ち明けてもらう、報告してもらうためには、それだけ支援する意思があることを日頃から公表し示しておかなければいけません。
さらに、組織の中で、従業員に対し介護問題に関する相談に組織全体として支援できる体制整備ができていること、支援のノウハウを持ち合わせていること、いろいろな情報や従業員の権利としての選択肢を提案できることを、日頃から公表しておくことができれば、従業員一人ひとりも、これから始まるかも知れない自身の介護問題に対して、ゆとりをもって学んでおこうという姿勢が芽生えるかも知れません。
企業内における介護問題に対する支援の組織化は、もちろん従業員のためでもあり、また社会に対しても自社のワークライフバランスの考え方や取り組みを示すことができ、そこにさらに企業としての取り組みへの責任も生まれるのではなないでしょうか。

支援体制に必要な人材

そこで、企業内において介護離職防止のための組織体制整備にあたり、必要な部署がいくつか考えられますが、既存の人事部や総務部などの介入はもちろんですが、今後の社会全体の介護問題が抱える課題を考えると、ここで介護離職防止対策に特化した配置を新たに検討することはたいへん有効かと思われます。
そこに、介護離職防止や仕事と介護の両立支援についてきちんと学び介護保険制度等の知識を持ち合わせている人材、介護経験者等を配置することで、より良い支援体制が構築されるのではないでしょうか。
介護者支援、介護離職防止の知識を持ち合わせている人材、実際の介護経験者である人材を配置することで、これまでの既存の部署との適切な連携を図ったり、新たな支援策の提案などもより可能となるでしょう。企業内においても、介護者支援、介護離職防止に対し、専門性を問われる時代になっているのかも知れません。それだけ、現在の日本社会において、介護問題、仕事と介護の両立問題が大きな課題となっていると言えます。

参照

介護離職防止対策促進機構http://www.kaigorishoku.or.jp/adviser-mark/

TOPへ戻る

Copyright© 2017 ワーク&ケアバランス研究所 All rights reserved. Google+