Tel:03-6277-5456

仕事と介護の両立コラム

介護離職のない社会の創造を目指すWCB > 仕事と介護の両立コラム > 働く介護者と地域包括支援センターの活用

働く介護者と地域包括支援センターの活用

2016.12.27

xf1285069198l
地域包括支援センターの業務や役割について説明し、要介護者本人に限らず介護者自身も活用できる相談窓口であることをご紹介します。

どこに相談するか

もし、社内において、ワークライフバランスを考える人事部に対し、従業員から家族が要介護者となり介護生活が始まった旨の相談があったら、突然介護者となった従業員に情報機関としてまずどのような窓口を紹介しますか?市区町村の行政窓口でしょうか?もしくは、かかりつけの医療機関でしょうか?これらが決して間違っているわけではありません。
行政の窓口や医療機関においても、昨今の高齢化の進む日本社会において、相談者に対し何かしらの情報提供はなされるでしょう。
しかし、現在の日本における介護問題について言えば、最も的確な答えは、従業員が住む地域の中にある最寄りの「地域包括支援センター」です。

地域包括支援センターの役割

地域包括支援センターは、2005年の介護保険制度改正に伴い新しく開設されました。主な設置主体は各市町村です。
各市町村直営で運営されているところと、市町村から委託を受けた民間事業者が運営する2種類がありますが、行われている事業は2種類とも変わりありませんが、民間事業者が委託を受け運営しているところが多いようです。
事業としては、「介護予防支援」「介護予防ケアマネジメント」「総合相談支援」「包括的・継続的ケアマネジメント支援」「権利擁護」の5つがあります。介護に限らず、高齢者の総合相談窓口として事業が行われています。これらの事業の運営にあたり、保健師(または看護師)、社会福祉士、主任ケアマネジャーなど、あらゆる相談に応じることができるよう専門職の職員が必ず配置されている決まりとなっています。

どのように活用できるか

地域包括支援センターは、その位置づけから、全体的には主に高齢者の介護に関する相談が多く寄せられる機関ですが、対応可能な内容は必ずしも高齢者の介護に限ったものではありません。
実際には、前述のように、「要介護状態にならないために、足腰が弱らないための運動がしたい。(介護予防支援)」「要介護者の認知症が進行し成年後見制度を利用したいが、どのような手続きを進めたらよいか。(権利擁護)」など、様々な相談が寄せられます。
また、地域包括支援センターの業務の特徴の一つに、他職種との連携による対応があります。
介護保険の保険者となる管轄の行政や警察、医療機関、福祉機関、司法関係者など、事業所内に在籍しない他の専門職や機関とも連携し、相談内容に適切に、かつ敏速に対応できるよう支援にあたります。
そのため、時に地域の中から「いつも老人会に必ず参加されていた一人暮らしの方を、あまり見かけなくなった。何か様子が変わったようだ。」「隣に住むおばあちゃんが、同居の息子さんから度々怒鳴られている声が聞こえる。」など、早急な安否確認や状況確認が必要と思われるような相談にも、然るべき別の専門機関と連携し、支援にあたることもあります。あらゆる相談に応じることができますし、もし相談内容が地域包括支援センターで対応できる内容の案件でなければ、それでも日頃の業務上のネットワークから、対応可能な適切な窓口へ繋ぐ役割も担っています。

働く介護者にとっての相談窓口

このように総合相談窓口である地域包括支援センターですので、例えば、「仕事をしながら活用できる介護サービスが知りたい。」「入院している病院から退院し、いきなり在宅介護生活がはじまるのは不安があるので、ひとまず一時的に入所できる施設はないか。」など、働きながら介護をする働く介護者にとっても、介護者自身の相談として活用できます。
さらに、介護者の間でよく聞かれる利用中の介護サービス事業所や担当のケアマネジャーなどに対する不安や悩み時には苦情にも、きちんと状況を伺い、双方の間に入り問題解決へと取り組むようになっていますので、安心して相談することができるはずです。そもそも介護保険法に精通した職員が常駐していますので、介護がはじまったばかりの初動の段階での「介護保険」そのものについてもわかりやすい説明を求めることも出来ます。
介護がはじまったばかりの介護者が陥りやすい、「介護の何がわからないのか、わからない。」状態のときにこそ、出向くべき窓口かも知れません。
しかしながら、厚生労働省の調査によると、働く介護者の中心層である40代~60代のおよそ3割しか、地域包括支援センターのことを知らないという事実もあるようです。
もし、人事部に、働く介護者となった従業員から家族の介護がはじまった旨の相談があった際は、ぜひこの地域包括支援センターの窓口へ出向き、初動の相談を行うことを勧めて頂き、要介護者本人に限らず、介護者にとっても活用できる相談窓口であることを伝えて頂きたいものです。

参照

みんなの介護 地域包括支援センターとは?
http://www.minnanokaigo.com/guide/homecare/area-comprehensive-support-center/
くらしすと あんしん広場 地域包括支援センターって知ってる?
http://kurassist.jp/anshin/anshin11-1.html

TOPへ戻る

Copyright© 2017 ワーク&ケアバランス研究所 All rights reserved. Google+