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仕事と介護の両立コラム

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求められる仕事と介護の両立支援と企業にとっての有効性

2016.10.25

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働く介護者が仕事と介護の両立支援において職場に求めるものを、調査結果を踏まえ解説いたします。
また、仕事と介護の両立という選択が、働く介護者自身に限らず、企業においても有効であることをご説明します。

介護離職者はあとを絶たない

親や兄弟・配偶者など家族の誰かが病気や障害を患い要介護者となった場合、介護を担うことになった家族は突如その状況をきっかけに介護者となり、外に出て仕事をしている人であれば働く介護者となります。
急速な少子高齢化を迎えている日本社会において、政府は「介護離職ゼロ」の政策を掲げ対策に乗り出していますが、それでもなお、現実には介護離職を選択する働く介護者はあとを絶たない現状は否めません。
また、介護離職の問題は、介護に直面した労働者でないと実感がわきにくいという意見もありますが、病気や障害を患うことは誰にでも起こりうることであり、高齢の家族がいればなおさら身近に起こりうることと、どこか頭の片隅に置いておくことも決して悪いことではないでしょう。

働く介護者が職場に求めるもの

日本能力協会が全国の労働者1,000人に行った「仕事と介護についての意識調査」によると、「介護離職の防止のために、職場にあると良いと思うこと」の問いに一番多かった回答は、「介護する社員に理解がある社風」でした。
特に介護経験のある労働者からは、実に4割の回答がありました。介護休暇制度や短時間勤務制度などの各種諸制度や体制の整備よりも多い回答が寄せられています。
この回答は、まさに働く介護者が職場に対し、働きながらの介護に寄り添ってもらえるような、精神的な安心感を望んでいることが伺えます。言い換えれば、各種諸制度や体制の整備は、もう検討され対策に乗り出すことが、当然という考え方に変わりつつあるのかも知れません。

介護者のためだけではない

さらに、今、日本は、団塊の世代いわゆる第一次ベビーブームの世代の方々が、75歳以上の後期高齢者となる2025年を迎えようとしています。おそらく過去最高に高齢者人口が増えることが予想されており、医療・福祉(介護)の両面において対策を急がれているところです。
しかし、自社の社員として労働者を抱える企業においても、なおこの課題は無視できないことが考えられます。団塊の世代の介護者となるであろうその子どもたち、すなわち第二次ベビーブームの方々は、まさに2025年に50代前半となる年齢です。
つまり、これは概ね企業内において、管理職であったり定年よりももう少し前のベテランの労働者層に当てはまることが予想されます。企業内において、いわば一番生産性の高い労働者層であることが考えられるのです。この年齢層が揃って介護離職に追い込まれたり、仕事と介護の両立に苦しみ、不安定な働き方を強いられるとすると、それはもちろん企業の生産性の低下に繋がりかねません。また、それはゆくゆく社会全体の問題となるのも、簡単に予想できます。

企業にとっての有効性

各種諸制度や体制の整備が検討されたり対策を急がれるのは、政府として、また企業としても当然のこととなりつつあり、実際に求められることは、その働きながらの介護に対する社員の生活状況への理解であり、精神的な支えとなってきています。
そして、さらに上記のように仕事と介護の両立支援に取り組むことは、働く介護者となった社員自身に限らず、企業に対しても、また先では社会全体に対しても有効なことであると言えます。
もちろん、自社のワークライフバランスへの取り組みは、働く介護者の仕事と介護の両立支援や介護離職問題への成果に限らず、子育て中の社員や、自身が病気や障害を患いながらも仕事を続けたい気持ちのある社員、そして、定年後のさらなる雇用や社会との関わり方など、企業内における様々な状況の社員に対し、有効でありかつ優しい取り組みと言えることでしょう。
また、さらにそれは、労働者のより良い働き方を模索する社会全体の傾向からも、自社のワークライフバランスへの社会的評価をより高めることへも繋がるかも知れません。

参照

毎日新聞 全従業員に週休3日制の導入検討 多様な働き方に対応
http://mainichi.jp/articles/20160925/ddm/002/020/060000c
東洋経済 経営戦略として考えるワークスタイル変革
http://toyokeizai.net/articles/-/114990
朝日新聞 目標は「介護離職ゼロ」みずほ、介護休業を2年に延長
http://www.asahi.com/articles/ASJ9W4RSGJ9WULFA00W.html
日本能力協会
第6回「ビジネスパーソン1000人調査」【仕事と介護編】
http://www.jma.or.jp/

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