ニッポン一億総活躍プラン

2016.06.07

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平成28年6月2日に、「ニッポン一億総活躍プラン」が閣議決定しました。
「戦後最大の名目GDP600兆円」「希望出生率1.8」「介護離職ゼロ」という大きな目標に向かって日本は動き出します。
その中の「介護離職ゼロ」は「安心につながる社会保障」という課題のなかで、
介護をしながら仕事と続けることができるようになれば現役世代の「安心」を確保する社会保障制度への改革につながるというものです。

介護離職ゼロに向けた取組の方向

閣議決定の通達文章を見てみよう。
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/ichiokusoukatsuyaku/pdf/plan1.pdf
この資料によると
(1)介護の環境整備
ここには「介護人材確保のための総合的な対策」として介護業界の処遇改善や人材育成・確保をメインとした解説があり、
その中に「改正介護休業制度の着実な実施や、介護休業の取得促進に関する周知・啓発の強化を行うなど、仕事と介護の両立が可能な働き方の普及を促進する。」と明文化されています。
続いて
(2)健康寿命の延伸と介護負担の軽減
(3)障害者、難病患者、がん患者等の活躍支援
(4)地域共生社会の実現
の概略が明文化されています。

働きながら介護をする者への興味関心が希薄であることがよくわかります。

10年先の未来を見据えたロードマップ

「介護離職ゼロ」に向けてどのようなストーリーでいつまでに達成に運ぶのかという指針をロードマップとしています。
こちらは具体的な動きの見える資料になっているように思います。
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/ichiokusoukatsuyaku/pdf/plan5.pdf
●介護サービスの提供側
●介護に取り組む家族
●高齢者等
と対象別に課題と検討すべき方向性、対応策が示されています。
p50における
介護に不安なく取り組む(家族を支える環境づくり)~介護する家族の不安や悩みに答える相談機能の強化・支援体制の充実
「家族が介護を必要とする状況になったときに、職場や地域包括支援センター等、様々な場所で介護の情報を入手し、相談できる体制を構築する。また、認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)(2015年1月)の実現などにより、認知症の介護を行う家族等への支援を行う。」を今後の対応の方向性としている。
つまりは職場にも「認知症サポーター」の設置を推進しています。

p51における
介護と仕事の両立(介護休業・介護休暇の利用率向上)~ 介護に取り組む家族が介護休業・介護休暇を取得しやすい職場環境の整備
「介護休業制度の拡充を図るための制度的な措置を講ずるとともに、誰もが介護休業の取得をためらうことのない社会を目指し、介護休業制度の周知や各企業への働きかけ、介護と仕事の両立が可能な働き方の普及を推進する。」を今後の対応の方向性として示しています。

中でも「公務員において、介護と両立して活躍できる職場環境整備を推進する。」とあるように、まずは公務員が模範になりましょうということでしょう。

さらにp52、p53では
介護と仕事の両立(長時間労働の是正、柔軟な就労形態の利用率向上)~働き方改革の推進
「働き方改革を、この3年間の最大のチャレンジと位置付け、同一労働同一賃金の実現など非正規雇用労働者の待遇改善、総労働時間抑制等の長時間労働是正、65歳以降の継続雇用・65歳までの定年延長企業の奨励等の高齢者就労促進に取り組み、多様な働き方の選択肢を広げる。」と方向をしめし、これについては「希望出生率1.8%」と対策をともにしたものです。

雑感

現在介護離職者は年間10万人を超えるほどの状況にあります。
そういった状況で「介護離職」にスポットがあたったことは介護離職経験者としては非常に意義のあることであると評価しています。
しかしながら10年先の将来を見据えた対策と同時に「いま」に対する喫緊の対策があっても良いのではないかと感じています。

「NoMore介護離職」の活動を通して最も強く感じていることは
病気になったら病院に行く」が当たり前にも関わらず「介護になったら地域包括支援センターに行く」が当たり前になっていないことです。
地域包括支援センターが制度化されたのは2006年。すでに10年たっているにも関わらずその認知度は3割程度という調査結果があります。
「介護になったら地域包括支援センター」だけでも流布するだけで、多少の「介護離職ゼロ」の社会変化はあるのではないでしょうか。

本コラムを読んでくださっている皆さま、WCBの研修を受けてくださっている皆さま
ぜひ「介護になったら地域包括支援センター」の合言葉の啓発にご協力ください。

参考資料

首相官邸ホームページ
一億総活躍社会の実現
「ニッポン一億総活躍プラン」について
http://www.kantei.go.jp/jp/headline/ichiokusoukatsuyaku/#plan

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